決算期にはニュースでよく
今期でいくらの利益が出た、
巨額赤字が出たよく解説されます。
しかし一体いくらの財産を持っているか
というのはあまりニュースになりません。
でも、とても大事なことです。
なぜならその会社が潰れそうなのか
どうなのかを見極める重要な要素だからです。
その期の利益や赤字を見ただけでは
判断できません。
当然手元に財産がいくらあるのか
を見る必要があります。
例えば
A)昨年末貯金500万円をもっていて今年500万円の赤字をだしたのか?
B)昨年末貯金2,000万円をもっていて今年500万円の赤字をだしたのか?
今年500万円赤字なのは同じだけど
A社は貯金ゼロ、
B社は1500万円は残りますよね。
どうみてもA社の方がヤバイですね。
その期の利益だけ見ていては
会社の健康状態がわからないのです。
だからB/S(貸借対照表)を使って
財産状況を見ることが重要になります。
この記事を見ることで
会計の初心者でもB/Sが何を示しているか
論理的に理解ができます。
簿記をやる前にB/Sの基本が頭に入ります。
簡単な会社財産の健康診断がご自身でできるようになります。
企業の成績表3つ
皆さんが健康診断の結果を学校や会社に
提出するように
企業も健康診断の結果の開示が求められます。
1.B/S貸借対象表
ある期末で
正味財産をいくらもってるかを示しています。
正味財産とは資産、負債の差額で求められます。
今日はここにフォーカスします。
2.P/L損益計算書
ある期間で
いくら儲けた損したかを示しています。
3.C/Fキャッシュフロー計算書
ある期間で
お金がいくらか今期いくら増えたの減ったかを示しています。
その要因を3つの活動に分けて示しています。
・営業活動
商売した活動
・投資活動
工場など設備を買ったり、売ったりする活動
・財務活動
銀行からお金を借り入れたり、
返済したりする活動
B/S貸借対象表とは?
ある期末で会社がいくらの財産を
持っているのかを示す。
具体的には資産から負債を
差し引いた純資産(財産)として見えます。
資産とは所有する金銭的価値や権利
会社が所有している
これから利益を生むまたは
お金を含む金銭的価値があるモノや権利のこと
負債とは支払い義務
その資産を産むために使った分の支払い義務
純資産とは差額
その資産から負債を差し引いた差額。
間違いの例。
企業にとってヒトは宝物で
価値あるもの、会社にとって資産だ!
会社にとってヒトが重要で価値が
あることは正しいと思いますが、
会社はそのヒト達を所有しているのではなく、
雇用契約(約束事の上で働いてね)をしている
だけなので会計上は資産扱いになりません。
別途記載予定のP/Lの中の人件費という
費用項目でてきます。
ディズニーランドで有名な
オリエンタルランド社のB/S
財産(純資産)が増える2パターン
・会社が商売で儲かった時
例えば、i Phoneの転売事業ををしている
人がいます。
彼は4月にi Phoneを10万円を現金で購入して、15万円で売りました。
仕入時
これから利益を生んでくれるモノを
持つことですよね?
なので このi Phoneという資産が
10万円が増えます。
同時に10万円を買ったお店に
支払わないといけません。
なので現金という資産が10万円が減ります。
i Phoneという資産が10万円増えて
現金という資産が減った。
つまりお金という資産をi Phoneという資産に変わったという単純な話です。
売上時
5月にi Phoneが売れて15万円を
現金手渡しでもらいました。
現金という資産が15万円増えます。
一方で10万円で買ったi Phoneという資産を
相手に渡るのでその資産10万円が減ります。
すると資産は5万円増えて、
支払い義務(負債)は何もない。
よって資産と負債の差額である財産(純資産)が5万円増えます。尚、この儲けた内訳
を示したのがP/L損益計算書になります。
・株主が株を買ってくれた時
株主が自社の株300,000円で
買ってくれました。
300,000円を受け取る時、
現金という資産が300,000円増えます。
負債は変化なし。
よって資産と負債の差額である
財産(純資産)は300,000円増える。
この考え方下記を参照しております。
会計に詳しくない人、
簿記をゴリ押しで暗記した人、
にオススメです。
なぜなら暗記ではなく大半を
論理で理解できるからです。
オリエンタルランドB/Sの特徴
オリエンタルランドのようや
テーマパーク事業は固定資産が多いのが
特徴です。
資産は二つ大別されて、
固定資産と流動資産があります。
流動資産は簡単に言うと
1年以内に全額現金化できるモノや設備です。
例えばお土産のクッキー、グッズです。
仕入れわりとすぐ売れていくので、
すぐ現金化できます。
一方舞浜の広大な敷地やアトラクション
設備のように1年ではすぐに現金化できない
モノや設備が固定資産と言われます。
例えば、ビックサンダーマウンテンを
1000億円で作ったら固定資産になります。
それは何年も営業して少しずつ
回収できるものです。
なのでこういった設備や土地を多くもつ
テーマパーク事業をやる会社は
固定資産が多くなるわけです。
もう一度オリエンタルランドのB/Sの
固定資産を見てみてください。
3年連続で固定資産が増えています。
なぜなのか?それはテーマパークの
拡大計画を進めているのが主要因
でしょう。
https://www.tokyodisneyresort.jp/blog/pr160427/
まとめ
B/Sは会社の財産状況を確認できます。
またその内訳を見ることで
その数字がどのように会社の事業活動を
しているのかを読み解く手がかりにも
なります。